グロース株スクリーニングのプロセス
「なぜ多くの人が大化けグロース株を掴めないのか?」というエントリーにおいて、私が実際行っている手法を紹介しました。
【プロセス】
①株価が月足で右肩上がりの銘柄をさがす
②分析しながら銘柄群を観察する(数か月~1年)
③株価謎上げからギャップやイノベーションを探る
④自分で今後の成長ストーリーを描いてみる
⑤納得出来たら投資してみる
しかしみなさまのおっしゃりたいことは分かりますよ。
①はやろうと思えば可能だけど・・・
②についてはなにをどうやって観察すればいいの?
③どのようにしてギャップを探る?ギャップとは?
④ストーリーの描き方は?
⑤そもそも上記4つができないので投資できない
はい。当然そうなりますよね。わかります。右肩あがりの銘柄を探すことは可能でも、何をどうやって観察して、どうギャップをさぐり、どのようにストーリーを描き、納得して投資するのか探し当てるのはすさまじく難しい。プロセスを実現するのが難しいのです。
ギャップやイノベーションを探せ
例えばなのですが、コカコーラは依然として「ギャップ」のある企業です。コカコーラのビジネスはありふれた飲料を売るような業態ではなく、ペットボトル詰めなどの高コストの作業はビジネスパートナーに委託し、本社は門外不出で高収益である「コーラの原液を売って利益を上げる」参入障壁が異様に高いイノベーションのあるビジネスモデルなのです。
このような事例をどのようにして見つけるのか?どうやってギャップやイノベーションに気づくのか?気づくための方法は??これは誰もが気になるところだと思います。
しかし心配しないでください。ギャップ発見の手法はとある天才によって、既に体系化されています。
ギャップやイノベーションを発見するには?
イノベーションと企業家精神 (ドラッカー名著集)
この本の第二章、第三章、第四章に全て書いてあります。この本が、1985年、著者75歳の時の著作とは思いもよりません。著者のIQは一体いくつなのでしょうか?最初に読んだ時はまるで宇宙人から教わっているような感覚でした。
この本は買うなら複数の項目が体系的に網羅されている「赤本」が良いと思います。「エッセンシャル版」はお勧めしません。赤本のあらゆるところに蛍光ペンや赤ペンでラインを引きながら、グロース株について研究するのです。
【イノベーションの例】
・港での荷物積み下ろしによる非効率
→コンテナの発明で解決
→コンテナの発明で解決
・一人では沢山の人に教えられない
→教科書の発明で解決
・ツケ払いサービス開始
→今までゼロだった人に購買力が発生
赤本にはさまざまな事例がのっています。私が謎上げを重視して、イノベーションやギャップに注目できるようになったのは、まさにこの本のおかげです。簡単な内容の本ではありませんが、論理的かつきちんとみれば確実に理解でき、あいまいな点がみつからない本です。内容は難しいですが、読みやすい本です。一橋大学名誉教授野中郁次郎先生の翻訳が素晴らしい出来栄えなのです。まさにこれはイノベーションやギャップを発見する為の教科書であると言えます。
ドラッカーの視点を株に応用
ネタバレになってしまうので、門外不出として今まで誰にも紹介したことはありませんでしたが、グロース株発掘の為に、私が師匠としたのは、ピータードラッカー先生に他なりません。この本を手に取り勉強する事が如何にわたしの人生にプラスに働いたか、言葉では言い尽くせないところがあります。きちんと読めば価値観が変わると思いますよ。
みなさまのご武運をいのります。
コメント
コメント一覧 (1)
今年1月から米国株ブログを始めた『鎌倉見物』といいます。
ブログを参考にさせて頂いています。
私自身は、インデックス投資、シーゲル派バリュー投資がメインです。
そして、個別株投資での企業を評価する方法は、ドラッカーから多く学んでいます。
グロース投資に関する記事も
20年間のハイテク企業の栄枯盛衰【ハイテク企業に投資するには】
iPhone完成前にその真価を理解していた天才グロース投資家
の2記事書いていますが、どちらも『イノベーションと起業家精神』から、引用しています。
ただし、グロースについては、NASDAQ指数をなぞったインデックスETFであるQQQに留めています。
今後ともよろしくお願い申し上げます。